名著講義

名著講義
May 18, 2013
written by 四方田 裕弘
名著講義
文藝春秋  初版出版日 2012年5月

数学者にして、「国家の品格」の著者、藤原正彦。
この本は、氏が名誉教授を勤めるお茶の水女子大学で、十数年続けられた読書ゼミについてまとめたものです。

ゼミの受講条件は2つ

・受講生は毎週一冊の文庫を読む根性があること
・受講生は毎週一冊の文庫を買う財力があること

講義内容は、毎週氏の指定した一冊の文庫を読み、翌週にレポートを提出、
授業中にディスカッションをするというもの。

指定される文庫が、氏の美的感覚があらわれていて、またよい。

本著で取り上げられている12冊。
・新渡戸稲造 「武士道」
・内村鑑三 「余は如何にして基督教徒となりし呼
・福沢諭吉 「学問のすゝめ」
・日本戦没学生記念会編 「きけ わだつみのこえ」
・渡辺京二 「逝きし世の面影」
・山川菊英 「武家の女性」
・内村鑑三 「代表的日本人」
・無着成恭 「山びこ学校」
・宮本常一 「忘れられた日本人」
・キャサリンサンソム 「東京に暮らす」
・福沢諭吉 「福翁自伝」
・藤原正彦「若き数学者のアメリカ」「孤愁」

本は新たな出会いをもたらしてくれる。

この本は、藤原正彦という人物を通して、13冊の新たな出会いを紹介してくれた。